医薬品業界のルール

定期的に病院に通っているご老人達を見ていると、毎日驚くほどの薬を飲んでいる。そんなにたくさん飲んで大丈夫なのかと訊くと、「決められているから」と言う。何の薬か解っているの?と訊くと、「先生が出してくれるのだから、間違いない」と言う。近年は病院での処方箋に基づいて調剤薬局で薬を出してもらうから、各薬剤の説明書も添付してくれるのだが、実際それを読んで理解して薬を飲んでいる人がどれくらいいるだろうか。例えば、この病気のこんな症状に効く薬剤にはどんなものがあるかということは、一般的には私達にはわからない。事前にネットで調べておくなんてことも出来なくはないだろうが、その程度の知識に基づいて医師に処方を要求することなど、普通は出来はしない。まして、治療に用いられる薬剤のことなど尋ねても、「これは○○のための薬です」くらいの回答しかもらえないのではないか。医薬品の業界では、薬剤の広告は医師に対してしか出来ないのだそうだ。つまり私達には、今度A社で発売されたBという薬剤はどんな効果があって、C社のD剤とはどう違う、といった比較検討は出来ないということだ。どの病院では何が使われているということも、もちろんわからない。これでは医師に全てをまかせるより他、どうしようもないではないか。もちろん国家試験に通った医師を信用できないとは言ってない。しかし、この情報公開化の時代にこんな閉ざされた業界なら、裏に何があるかわからないと勘ぐられても仕方ないなと、ふと思っただけである。